中外製薬はバイオ医薬品の新しい原薬製造棟「UK4」を公開した

中外製薬は2024年1月に新しく稼働したバイオ医薬品の原薬製造棟「UK4」を公開した。東京都北区の浮間工場内に新設しており、初期段階の臨床試験(治験)用の原薬を製造する。治験薬を内製して新薬開発の効率性を高める。

121億円を投じて建設されたUK4の延べ床面積は3705平方メートルで、2000リットルの培養槽2基と精製工程のライン1つを有する。動物実験が終了した後、初めて人に投与する初期段階の治験用バイオ原薬を製造する。

培養工程では使い捨ての樹脂バッグを使用する。ステンレス製のタンクと比較して洗浄作業などが必要なく、作業効率の上昇が期待できる。樹脂の再利用に向けては出光興産グループと実証実験をする。建物のフロンガス使用をゼロにするなど環境対策も取り入れた。

浮間工場では27年までに203億円を投じ、最終段階の治験用バイオ原薬などを造る既存の製造棟「UK3」を増強する。中外製薬は30年には自社開発品を毎年上市できるようにする目標を掲げている。田熊晋也執行役員生産技術本部長は「新しい原薬製造棟の稼働で臨床開発の計画変更に細やかに対応できるようになり、開発速度と柔軟性の向上が期待できる」と話した。

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