村田製作所の坂井氏㊨はSGSジャパンの顔立新・代表取締役から安全規格の認証書を授与された(21日、京都市の本社)

村田製作所は21日、自動車向けの機能安全に関する国際規格「ISO26262」の開発プロセスについて、ドイツの第三者機関から認証を受けたと発表した。電気自動車(EV)や自動運転など車の電装化が進むなか、同社の通信モジュールやセンサーで安全性の高さをアピールする。

独SGSテュフザールラントゲーエムベーハーから取得した。ISO26262は車両に搭載する電気・電子機器向けの機能安全規格で、今回はハードウエア・ソフトウエアの製品開発などのマネジメントシステムについて、そのプロセスや組織体制の能力が認められた。自動車向けの安全規格として最高水準の「ASIL-D」に対応する。

村田製作所では2020年度から導入計画をたて、認証を取得するまで4年ほどかけて準備を進めた。京都市の本社で21日に記者会見した村田製作所の坂井孝治・品質保証統括部統括部長は「機能安全に関する問い合わせは多く、認証取得で顧客に安心を持ってもらえる」と話した。

村田製作所は車載部品に力を入れている。自動運転の広がりでセンサーやモジュールの品質の要求水準が高まるなか、認証取得を通じて不具合のリスクを抑える。今後は業界の課題であるサイバーセキュリティー関連でも管理体制などで国際規格の取得を検討する。

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