NHKは新たなネット配信を2025年度後半からスタートする予定だ

NHKの稲葉延雄会長は22日の定例記者会見で、番組のインターネット配信をテレビ放送と同じ「必須業務」に格上げする改正放送法が成立したことについて「歴史的な転換点を迎える」と期待を示した。新たなネット配信は「2025年度後半からスタートするべく準備を進めている」と述べた。

NHKのネット業務は放送を補完する「任意業務」という位置づけだが、改正法によって「必須業務」に変わり、放送と同等の扱いになる。コンテンツの内容と費用負担を放送でもネットでも原則同一にする。

稲葉会長は現状について「ネット上で(注目を集めることがお金になる)アテンション・エコノミーが横行し、偽情報がまん延している。人々の世界観をゆがませ、社会の分断にもつながっている」と指摘した。そのうえで「放送と同等の正確で信頼できる情報をネット上に流す。公共放送であるNHKが取り組むべき業務だ」と意義を話した。

改正法では、NHKのネット業務が他メディアとの公正な競争確保を満たすものに限定されていることに触れ、「支障がないようにしっかり対応していく」と述べた。

【関連記事】

  • ・NHKのネット業務、「競争評価の対象広く設定を」
  • ・NHKネット配信「必須業務」、放送と同一扱い 改正法成立

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。