バイパスと地下地質の3次元モデル。キタックは地質部分を担当

建設コンサルタントのキタックは、建設事業の調査や設計などに3次元モデルを活用する「BIM/CIM」の社外向け研修を始めた。協力会社を対象に、ソフトウエアの操作方法や役割などを教える。BIM/CIMは生産性向上につながると国土交通省も活用を推進しており、社外向け研修を通じ業界全体の生産性向上や働き方改革につなげる。

講師はキタックの社員が担う。5回にわたる講義や実習を通じて、実務的な内容を学べる。初年度の今年は設計業務などを手がける県内の協力会社6社の計9人が受講する。

BIM/CIMは計画、調査、設計段階から3次元モデルを導入し、その後の施工と維持管理の段階でも3次元モデルを活用したり関係者間で情報共有できたりする仕組み。建設業界の生産性向上や働き方改革につながると期待されている。

BIM/CIMの社内向け研修の様子。24年度は17人が受講している(10日、新潟市)

キタックは2017年から段階的に活用を開始し、20年に活用推進の専門課を立ち上げた。23年度に社員向け研修を始め、独自の学習カリキュラムと社内資格認定制度を新設。23年は中堅社員を中心に12人が受講した。

人手不足や働き方改革が叫ばれるなか、国交省は23年度から公共事業でBIM/CIMの原則適用を掲げたが地方では首都圏に比べ活用が進んでいない。キタックではこれまで培ってきたノウハウを社外にも共有し、業界全体の生産性向上につなげる。

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