埼玉県信用金庫の2024年3月期の決算は、本業のもうけを示すコア業務純益(投資信託解約損益を除く)が前の期比0.8%増の67億円だった。新型コロナウイルス禍での実質無利子・無担保(ゼロゼロ)融資の返済ピークを迎えたものの、期初の想定を上回る資金需要があり、貸出金利息は5.9%増の194億円となった。手数料関連の役務取引等利益の伸びも寄与した。
貸出金増加額のうち5割程度が設備投資資金だった。前の期では25%程度にとどまっていたが、人手不足などを受け需要が高まった。資金運用収益は3%増の258億円。貸出金の期末残高は1.5%増の1兆8706億円となった。
役務取引等収益は8.2%増の55億9700万円。比較的リスクの低い円建ての投資信託や保険の60代以上向けの商品が好調だった。積み立てNISA(少額投資非課税制度)などの商品を増やしたことも奏功した。
投資信託解約損益などを含む有価証券関係損益は、国債等債券損益などが減り24%減の34億円だった。
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