IHIは名古屋高速道路公社(名古屋市)と高速道路で車両や歩行者などが逆走・誤進入するのを自動で検知し警告するシステムを開発し、運用を始めたと発表した。一般道で使われている検知システムを高速道路での利用に合わせて改良した。高速道路での同システムの採用は初めて。看板の見落としや、表示板の日本語が読めない外国人の誤進入に素早く対応し事故を防ぐ。

同社は名古屋高速道路と共同で2022年からシステムの実証実験を行ってきた。名古屋高速2号東山線の高針出入口(名古屋市)に初めて実装した。

レーザー光で逆走や誤進入を検知し警告する。

レーザー光を照射することで対象物の特徴を検出。機械学習で得たデータをもとに車両や歩行者、進行方向などを識別する。3次元で検知することで、カメラでの画像認識などでは難しい夜間や悪天候時でも物体を検知できる。

逆走や誤進入する車両や歩行者を検知すると、回転灯や地面に警告を映し出すLED(発光ダイオード)プロジェクターなどで注意喚起する。交通管制室にも通知しスタッフの対応を支援する。

同社は横断歩道や見通しの悪いカーブなどに設置し事故を防止するシステムとして国内外の一般道路向けで約100件の採用実績を持つ。今後は高速道路向けでも受注拡大を狙う。

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