穂積市長は新スタジアムの建設候補地に言及した(3日、秋田市役所)

サッカーJ2、ブラウブリッツ秋田(秋田市)の本拠地となる新スタジアムが同市中心部の八橋(やばせ)運動公園に整備される可能性が出てきた。穂積志市長は3日、「八橋も一つの選択肢」と語った。市はこれまで郊外の外旭川地区のまちづくりに併せて整備する方針を示していた。

市はブラウブリッツ、秋田県と協議し、新スタジアムは同地区で市が建て替えを予定する卸売市場の余剰地に整備するとしてきた。だが建て替え工事が終わるのは2030年5月を見込み、これではスタジアムの着工は当初計画の26年度中より4年ほど遅れる。

ブラウブリッツがまとめた計画では整備費は約90億円。県と市が30億円ずつをメドに助成する方針を示すが、残りの約30億円はブラウブリッツを中心に調達する必要があり、資金確保が厳しい。さらに、スタジアムの維持管理・運営に年間約3億円が必要。一方、事業収入は約1億3000万円にとどまり、年間の赤字は約1億7000万円に上る見通しだ。

穂積市長はスタジアムの着工時期前倒しを目指し、まちづくりと切り離して整備する案を検討する。今回、市長は市が公園設置者である八橋運動公園内に整備する可能性を含め、「八橋に移すことも検討してみる価値はある」と語った。

スタジアム建設候補地はかつて、八橋運動公園など中心市街地の3候補地が検討された。それぞれに一長一短があったとはいえ、市が難色を示し、郊外の外旭川地区のまちづくりに併せて候補地を検討してきた。

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