小学館は3日、2023年10〜12月に放送された日本テレビ系ドラマ「セクシー田中さん」の原作者・芦原妃名子さんが急逝した問題について、特別調査委員会による調査報告書を公表した。契約条件について日本テレビ側と認識の違いがあったとし、映像化の許諾を検討する際、作家の意向を第一に尊重した文書を作成し、映像制作者側と協議、交渉するとした。
報告書では、小学館側は「原作に忠実に」といった芦原さんの要望を日テレ側に伝達していたが、契約条件では「文面上必ずしも明瞭ではない」とした。
小学館は調査報告書を受けて同社刊行作品の映像化に関する指針をまとめた。作家の意向を尊重した文書作成のほか、社内で映像化への理解を深めるためのセミナーを適宜実施する。
芦原さんの死去を巡っては、日本テレビが5月31日に調査報告書を公表した。脚本を巡って制作者側と原作者側との意思疎通がうまくいかず、認識の食い違いが生じて、信頼関係が失われていったとしている。
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