車両のカメラで撮影した画像は運転手も確認できる=JR東海提供

JR東海は6日、AI(人工知能)による安全確認装置を用いて、在来線のワンマン運転を拡大すると発表した。2025年度中に関西本線などの2区間で新型通勤電車「315系」の4両1編成に導入する。車両の側面に付けたカメラでホームの状況を撮影し、AIの画像認識技術で列車に接近する人物などを判別する。省人化を進めて業務効率を高める。

まず導入するのは関西本線の名古屋―亀山駅間と武豊線の2区間。26年度以降は東海道本線の三島―沼津駅間、浜松―豊橋駅間、大垣―米原駅間、御殿場線などでも広げる。

現在は岐阜県の太田線や三重県の紀勢本線などでワンマン運転を実施しているが、いずれも2両1編成だった。

車両に付けたカメラで付近の安全確認をする=JR東海提供

AIを用いた安全確認装置は、各車両の前後2台のカメラで撮影した映像で、ドアが閉まってから列車に近づいた人物を自動で検知する。警報音などで運転士に連絡する仕組みだ。ドアの開閉時は運転台に付けたモニターで運転士が安全を確認する。

JR東海は23年6月から、在来線の車両にカメラを設置し、AIに得られたデータを学習させてきた。画像認識技術の検証などの結果、安全性が確認できたという。

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