ソニーグループとホンダの電気自動車(EV)会社ソニー・ホンダモビリティの水野泰秀会長兼最高経営責任者(CEO)は6日、メディア向けの説明会を開いた。水野氏は市場環境について「一時的に逆風が吹いている状況だが、長い目で見ればEV(の時代)は来る」と述べた。2025年に高級EV「AFEELA(アフィーラ)」の受注を始める計画は変えないとした。
米テスラがけん引してきたEV市場は足元で比亜迪(BYD)など中国勢の低価格EVの存在感が増している。各社は高度な音声認識機能などを備えた基本ソフト(OS)の開発に力を入れているほか、車内でゲームやミニシアターといったエンターテインメントを楽しめるクルマも展開する。
後発のソニー・ホンダは「ホンダの先進運転支援システム(ADAS)に人工知能(AI)を使い、(コンテンツや技術を駆使した)ソニーの『感動空間』を上乗せする」ことで差異化するとした。豊富な映画・アニメやゲーム、音楽のコンテンツなどを生かして北米と日本の高価格帯EV市場を開拓する。
水野氏は「北米でアフィーラの知名度をどう上げていくかが最大の課題」と話す。期間限定でショッピングモールに車体を展示したり、ソニーグループが手掛けるカーレースのゲームに登場させたりして「地道に知名度向上に取り組む」という。
説明会には川西泉社長兼最高執行責任者(COO)も登壇した。川西氏はアフィーラについて「スマートフォンのように人の生活に密着するものになってほしい」とし、個人ごとの嗜好の把握や対話機能を充実させる考えを示した。
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