西武ホールディングス(HD)は16日、不動産事業を強化するとして著名建築家の坂茂氏らをエグゼクティブアドバイザーとして招へいしたと発表した。識者の知見を不動産事業の拡大に生かす。
坂氏は紙管や木材を使った革新的な構造の建築で知られ、2014年にはプリツカー建築賞を受賞している。同じく投資運用会社経営のケン・チャン氏もエグゼクティブアドバイザーとして招いた。チャン氏はシンガポール政府投資公社(GIC)で住宅や商業施設などの不動産事業に携わった。両氏とも、16日付で就任した。
同時に、6月開催の定時株主総会で不動産事業の統括として石原雅行氏を取締役候補に追加すると明らかにした。石原氏は不動産投資顧問会社の経営経験がある。
西武HDは新型コロナウイルス禍での業績悪化を受け、保有資産を圧縮して経営効率を高める「アセットライト戦略」を進めている。22〜23年にはGICにホテルやゴルフ場など26施設を売却した。赤坂プリンスホテル跡地に建設した複合ビル「東京ガーデンテラス紀尾井町」(東京・千代田)の売却も検討している。
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