現代のビジネスパーソンたちは50年前より寝ていないが、25年前よりは眠れている――。6月10日の「時の記念日」を前に、シチズン時計が実施した「時間」に関する意識調査で、時代によって時間の使い方に変化があることが分かった。
調査は4月8~9日、働く男女計400人を対象にインターネットで実施し、20~50代の各年代100人ずつが回答した。
1日の平均睡眠時間は、6時間と答えた人が36・3%で最も多く、7時間(36・0%)、8時間(13・8%)と続いた。
シチズンが50年前(1974年)に実施した同様の調査では、7時間が4割を占め、8時間も2割程度だった。高度経済成長期は、家庭などを顧みずにがむしゃらに働く人々を「モーレツ社員」と呼んだが、現代の方が睡眠が短い傾向にあることが分かった。
一方、25年前(99年)は、6時間が5割、7時間が2割を占めた。5時間以下は22・8%に上った。今回の調査では11・5%、50年前は4・1%だったのと比べ、25年前は「睡眠不足」が顕著だったようだ。
生活に関する時間の使い方にも変化がみられた。
1週間の読書時間(電子書籍含む)を尋ねたところ、今回は「読まない」が47・8%に上った。50年前は8・3%、25年前も10・3%にとどまっていた。現代人は本を開く時間が圧倒的に減っており、読む人でも「1時間以下」が25・8%と最も多かった。
「1日の夫婦の対話時間」については、今回、「1時間以上」と答えた人が44・0%に上った。25年前と50年前は3割にとどまった。テレワークが広まり、家族と過ごす時間が増えていることが影響したようだ。【安藤龍朗】
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