日本工作機械工業会(日工会)が11日発表した5月の工作機械受注額(速報値)は、前年同月比4%増の1245億円だった。17カ月ぶりに前年同月を上回った。一部企業が海外から大型案件を獲得したことが影響した。日工会の担当者は「受注回復の実感は乏しいものの、上を向きつつある」とみている。
内訳は海外向けが10%増の897億円だった。オークマは北米で自動車関連や航空機関連など、大手からの受注が堅調という。同社は「中小企業からも受注が増えれば、本格的な回復に結びつくだろう」という。ツガミは中国からの受注が戻っているが「先行きに不透明感は残っている」とみる。
国内向けは8%減の348億円だった。芝浦機械のように大型機械の受注で前年同月比プラスになった企業もあるが、全体としては回復の兆しがみえていない。牧野フライス製作所は「上期は横ばいが続き、回復は下期になる」と予想する。
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