「人事担当者として私に質問して」「エントリーシート(ES)を採点して」――。大手就職情報サイトが実施した調査で、大学生・大学院生の3人に1人は就職活動で生成AI(人工知能)を利用した経験があることが分かった。
マイナビ(東京)は5月、自社の就職情報サイトを利用する2025年卒業見込みの大学生らを対象にウェブアンケートを実施。4224人から回答を得た。対話型人工知能「チャットGPT」などを就活で利用したと回答したのは37・2%で、23年5月の調査(18・4%)からほぼ倍増した。
利用目的(複数回答あり)は、ESの添削や誤字脱字の確認が56・6%で最多。そのほか、ESの作成41・7%、自己分析の深掘り28・8%と続いた。具体的な使用方法について、面接対策に利用した女子学生は「あなたは○○社の人事担当です。私に質問をして、返答に対して評価をしてください」と生成AIに指示していた。
効率的に就職活動を進められるメリットがある一方で、情報の信ぴょう性や著作権の侵害といったリスクにも注意が必要になる。調査を担当したマイナビキャリアリサーチラボの中島英里香研究員は「生成AIのアウトプットを全てうのみにせず、よりよい自己PRをするための補助的なツールとして活用してほしい」とコメントした。【成澤隼人】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。