長野経済研究所(長野市)による、2024年春に長野県内企業に入社した社員約600人を対象にした調査で、「今の会社で定年まで働きたい」との回答は3割以下だった。転職を意識する人も約1割おり、1つの会社で働き続けることにこだわらない姿勢が鮮明になった。

4月1〜12日に無記名のアンケート方式で調査した。研究所が主催する新入社員研修の参加者が対象で、回答者は629人。製造業が289人と最も多く、サービス業が130人、建設業も92人いる。男性は393人、女性が234人。

今の会社でいつまで働きたいかを尋ねたところ「分からない」が52.1%で最も多く、「定年まで」の28.8%が続いた。「機会があれば転職したい」は9.1%で「いずれは独立・開業したい」も6.8%いた。「子どもが生まれるまで」(1.6%)や「結婚するまで」(1.4%)との回答もあった。

調査は不定期実施で過去との比較はできないが、担当研究員は「離職率も高い中で展望などが不確かな状態で入社する人も多く、周囲のフォローが大切になる」と話す。

先輩・上司に求めることを3つまで選んでもらうと「いつでも相談できる雰囲気がある」が79.2%と最も多く、次に多い「丁寧な指導をしてくれる」(54.5%)と20ポイント以上の差があった。「仕事への熱意がある」は9.5%、「リーダーシップがある」は3.5%で、コミュニケーション面を重視した回答が目立った。

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