下水を処理した再生水で酒米を育て、仕込んだ純米大吟醸「酔思源(すいしげん)」の販売が始まった。秋田工業高等専門学校と酒造会社の出羽鶴酒造(秋田県大仙市)が連携した取り組みで、出荷2年目になる。約1100本限定で、価格は1980円(内容量720ミリリットル)。

「酔思源」は出荷2年目

酔思源は「水を飲むとき、井戸を掘った人のことを忘れてはならない」という意味の中国の故事成句「飲水思源(いんすいしげん)」から着想した。秋田県産酒米の秋田酒こまちを全量使った。出羽鶴酒造の関連会社で販売を担う秋田清酒(大仙市)のオンラインストアのほか、県内の一部酒販店で購入できる。

秋田高専によると、下水の再生水は通常の農業用水に比べ、窒素やリンなど作物の栄養分になる成分を多く含む。このため化学肥料を使わずに酒米を栽培。出羽鶴酒造は「自然環境や資源の大切さを意識して醸造した」としている。

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