じもとホールディングスの株主総会に参加する株主ら(20日、仙台市)

東北が地盤のきらやか銀行と仙台銀行を傘下に持つじもとホールディングス(HD)の株主総会が20日午前、仙台市で始まった。国が持つ優先株の無配を報告し、再び配当ができるまで国が議決権の63%を保持する事実上の「国有化」が決まる見通し。

国が筆頭株主となることで、じもとHDの人事や資本政策に影響力を持つ。

国が保有する優先株は過去の公的資金の注入に伴うもの。国に優先株を発行し、きらやか銀が480億円、仙台銀が300億円の計780億円を調達した。

優先株は市場に流通する普通株よりも高配当だが、通常は株主総会で議決権を行使できない。ただし、じもとHDが配当を準備できない場合、優先株に議決権が発生すると定められている。

じもとHDが無配を決定した背景には、2024年3月期の連結最終損益で234億円の赤字に陥った経緯がある。傘下のきらやか銀が単体で244億円の最終赤字を計上したことが響いた。同行は融資先の倒産などが相次ぎ、貸倒引当金を大幅に積み増していた。

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