オンラインで記者会見した清水社長兼CEO(20日)

ソニーグループ半導体子会社のソニーセミコンダクタソリューションズは20日、オンライン記者会見を開いた。同社は車載カメラ向けセンサーを手掛けており、2027年3月期までに車載向け事業の黒字化を見込んでいる。清水照士社長兼最高経営責任者(CEO)は「色々な商談が進んでいて進捗は順調だ」と述べた。

車載カメラは自動車の「目」となって周囲の状況把握し、自動運転車にも欠かせない。ただ自動運転車の普及を支える電気自動車(EV)の成長は足元で鈍化している。

清水氏は車載カメラ向け画像センサーの市場動向について「見通しにくい部分がある」とし、同事業の黒字化を見込む具体的な会計年度には言及しなかった。

同社は27年3月期までの3カ年で約6500億円の設備投資を計画する。22〜24年3月期実績からは3割程度減る。清水氏は長崎工場を拡張したことを挙げて「生産能力は十分ある。これまでの投資とのバランスは取れている」と述べた。

同社はスマートフォンのカメラなどに使われる半導体画像センサーを主力とし、生産能力の拡張に向けて熊本県合志市の新工場を4月に着工した。製造装置の搬入時期は今後の需要動向をみて判断する。清水氏は「長崎の工場でスマホカメラ向けの生産が追いつかなくなったら、熊本の新工場で生産する」とした。

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