アダストリアは19日、静岡県藤枝市で「ニコアンド」ブランドのモデルハウスを報道陣に公開した。山田工務店(同焼津市)が知的財産(IP)ライセンスを得て注文住宅を販売する。ライセンスを受けた企業の施工によるモデルハウス開設は初めて。
住宅の名称は「ニコアンド エディットハウス」。アダストリアは機能性に加え、趣味を楽しんだりあえて余白を残したりする空間づくりをテーマに住宅の監修を担う。ブランドの世界観を反映した新築の戸建て住宅を全国に展開する。
モデルハウスは延べ床面積100平方メートル強の3LDKで、ニコアンドで販売する家具や雑貨を置いた。価格は仕様によって異なるが1棟あたり2500万円程度を想定する。ターゲットは30代前後の男女。
ライセンスの販売先は売上高30億円程度の住宅メーカーなどで、現在13社。山田工務店は静岡県や地方での展開について「土地が安く広さもあり(若年層でも)買いやすい」とする。
2023年に千葉県幕張市で1つ目のモデルハウスを設置した。九州地盤で住宅販売を手掛けるLib Work(リブワーク)の子会社と組み、同社を通じて全国のメーカーなど住宅関連企業に販売権を売る。販売権を取得した企業は加盟一時金200万円(税別)や月額利用費55万円(同)を支払い、販売促進などで支援を受ける。
山田工務店は焼津市や藤枝市など県中部地域を中心に注文住宅を手掛ける。市場が縮小するなか多様化するニーズへの対応が課題だったが、ニコアンドのブランド力で認知度向上や採用強化を狙う。初年度10棟の販売目標を掲げる。
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