JAしまね統合10年記念式典であいさつする石川寿樹組合長(6月30日、島根県出雲市)

島根県農業協同組合(JAしまね)は県内11の地区本部について、再編も含めた今後のあり方を検討する。物価高など経営環境が厳しさを増すなか、組織をスリム化して持続可能な経営基盤を整える。6月30日に出雲市で開いた通常総代会で、同方針を盛り込んだ2024年度事業計画案を承認した。検討委員会で具体案を策定する。

JAしまねは15年、県内に11あるJAなどが統合して発足した。利便性などに配慮して地区本部として存続させてきたが、各本部に管理部門が残るなど統合のメリットを生かせていないとの指摘もあった。総代会では合理化に理解を示す意見の一方、サービス低下などを懸念する声も出た。

24年度の収支は売上総利益にあたる事業総利益が前年度比4%減の226億円、純利益にあたる当期剰余金は同83%減の2億2800万円を見込む。農林中央金庫が巨額の含み損を処理することで配当収入が見込めず、大幅な減益となる。

6月30日は総代会に先立ち、JAしまねの統合10年目を祝う記念式典も開かれた。

地域ニュース

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。