味の素はクラシコムと共同で新商品を開発する「暮らしの素プロジェクト」を始めた

味の素は、電子商取引(EC)サイト「北欧、暮らしの道具店」を運営するクラシコムと共同で商品の企画開発を始める。消費者に直接販売するD2C(ダイレクト・ツー・コンシューマー)に強いクラシコムと協業することで、消費者と強いつながりを持つ商品開発のノウハウを蓄積する。

新たに始める「暮らしの素プロジェクト」では、味の素が持つ商品開発のリソースと、クラシコムのマーケティングのノウハウの相乗効果を企画開発に生かす。共同開発した食品などは「北欧、暮らしの道具店」などで販売する予定。

クラシコムは2018年から味の素の商品プロモーションなどを支援しており、商品の企画開発から発売後の検証まで協業の幅を拡大する。味の素はクラシコムが得意とするD2C向け商品の企画開発のノウハウ蓄積を目指す。

味の素が本社で開いたプロジェクト説明会。オンラインを含め約100人が出席した

味の素は23年1月に商品の開発秘話や関連レシピを発信する新たなD2Cサイトを開設し、24年1月にはEC参入を支援するイングリウッド(東京・渋谷)に出資した。同社と協業して冷凍弁当の定期宅配サービスを始めるなど、D2Cに力を入れている。24年4月には全社のマーケティングを統括する部署内にD2C事業部を新設した。

新型コロナウイルス下の巣ごもり需要の高まりを受けて、食品などをECで購入する消費者は増えた。購買行動のデジタル化で消費者の情報を取得しやすくなり、消費者の嗜好にきめ細かく提案できるD2Cを重視する大手メーカーは増えている。

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