ディスカウントスーパーのオーケーは2日、4月2日に96歳で亡くなった創業者の飯田勧氏のお別れの会を東京都内のホテルで開いた。取引先関係者ら約2000人が参列し、故人との別れを惜しんだ。飯田氏は1958年にオーケーを創業し、70年近くにわたってオーケーの経営に携わった。
飯田氏は58年に家業の酒類問屋、岡永商店(現岡永)の小売部門としてオーケーを創業。一定期間だけ安売りをする「特売」からの脱却を決め、ナショナルブランド(NB)商品を競合店よりも安く販売するEDLP(エブリデー・ロープライス=毎日安売り)戦略を打ち出した。低価格を武器に、首都圏で150店超を展開するスーパーに育て上げた。2014年からは会長を務めていた。
オーケーの二宮涼太郎社長は「(飯田氏は)オーケーにとって大きな精神的支柱だった。お客様に対して妥協しない姿勢を受け継ぎ、定着させていかないといけない」と述べた。二宮社長は最後まで新店出店に関する相談を飯田氏にしていたといい、23年10月に出店した銀座店(東京・中央)については「開店を楽しみにしており、ある程度の売り上げがたったときはほっとしていた」と振り返った。
会場には飯田氏のこれまでの軌跡のほか、1号店開業時のスケッチや会社ロゴ検討時の資料などを展示するスペースが設けられた。
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