東海道新幹線のN700S

JR東海は2026年度から、東海道新幹線の新型車両「N700S」の改良車両を投入する。25年1月に引退する「ドクターイエロー」が担ってきた検査を代替できる機能を組み込む。座席の転回も自動でできるようにし、東京駅など終着駅での車内整備作業の負担を減らす。28年度までに17編成投じる方針だ。

「N700S」は20年7月に初めて導入され、順次運行数を増やしてきた。改良車両がすべて投入されれば、JR東海が保有する「N700S」は76編成になる。

ドクターイエローが担っている検査項目のうち、パンタグラフを通じて電車に電気を供給する「トロリ線」の摩耗具合の測定などは既に一部の営業車両でも担っている。27年以降は線路の軌道の形状やパンタグラフの挙動を確認できるようにすることで、営業車両のみでの検査に移行できる。

廃車になった新幹線の再生アルミの活用部分も増やす。従来は新幹線の屋根の一部に使用していたが、側面部の一部にも広げる。再生可能な範囲は従来の1.6倍になるという。

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