三日月知事㊧を訪問した宮島さん(18日、大津市)

「2024年本屋大賞」を受賞した大津市が舞台の青春小説「成瀬は天下を取りにいく」の作者、宮島未奈さんが18日、滋賀県の三日月大造知事を訪問した。受賞作の短編集は20年に閉店した百貨店「西武大津店」が題材の作品を含み、三日月氏は「地方都市の課題が盛り込まれている」と指摘した。宮島さんは作品が映像化される可能性があると示唆した。

宮島さんは大津市在住で、受賞作は単行本としてのデビュー作だ。主人公の若い女性、成瀬あかりの奇想天外な行動を描く。三日月氏が「映画とかドラマでみるとどうなるのか」と水を向けると、宮島さんは「まだはっきりとは言えないが、ゆくゆくはそういうこともあるのかなと思う」と返した。

発行元の新潮社は続編の単行本「成瀬は信じた道をいく」を刊行。発行部数は2タイトル合わせて63万部を超えた。本屋大賞は全国の書店員がいちばん売りたい本を投票で選び、売り上げに大きく影響する。宮島さんの受賞作のファンは全国に広がり、大津などでは作品に登場する場所を訪ねる「聖地巡礼」に加わる県外の観光客も目立っている。

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