カレーライス1食分を作るのに必要な費用が過去10年で最高に――。帝国データバンクは総務省の小売物価統計調査をもとにカレー1食分を作るのに必要な費用を初めて調査した。材料や光熱費などの合計が5月に323円となり、10年で最高になった。肉や野菜の値上がりに加え、コメ価格も上昇しており食卓への負担が高まっている。
データを2015年までさかのぼり1カ月単位で比較した。前年同月(23年5月)は298円だったので、この1年間で約8%増加した。
牛肉やニンジン、ジャガイモなど具材の費用は1食あたり200円となり、前年同月の185円と比べ15円(8%)増加した。コメは94円で前年同月の88円から6円(7%)増加した。カレールウは3円(14%)増の25円、水道光熱費は前年同月と変わらず4円だった。
円安により輸入牛肉の価格が上昇している。総務省が発表した5月の消費者物価指数で輸入品の牛肉は前年同月比で7.4%上がった。コメも昨夏の猛暑による収量減や外食需要の拡大に伴う需給の逼迫を背景に価格高騰が続く。帝国データバンクは「コメや輸入牛肉は当面は価格の下落が見通せず、今夏は高値での推移が予想される」としている。
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