ユニ・チャームは水平リサイクル技術を活用したおむつなどを発売する

ユニ・チャームは19日、リサイクル素材を使う紙おむつと猫用トイレを20日に発売すると発表した。使用済みの紙おむつのパルプを再生して再利用する。大人用紙おむつは家庭ゴミに占める割合が増加する見通しで、再利用で環境負荷を軽減する。まず同社のオンラインストアや一部店舗で販売する。

使用済みの商品を回収して、同じ商品に再利用するのは水平リサイクルと呼ばれる。ユニ・チャームは鹿児島県志布志市に約500カ所の回収ボックスを設置するなどして、事業化に必要な数量が確保できるようになった。同社が水平リサイクル商品を一般消費者向けに展開するのは今回が初めて。

子供用紙おむつの「マミーポコパンツ」、大人用の「ライフリー」、猫用トイレ「デオトイレ」の3製品で展開する。水平リサイクルした商品は、通常の商品とは分けて「RefF(リーフ)」シリーズとして取り扱う。価格はいずれも数%程度高くなる。

同社のオンラインストアとイオン九州の68店舗では全商品を取り扱い、ホームセンターのコーナンの関東と近畿などの店舗ではデオトイレを販売する。販売網の拡充や他の商品でリーフシリーズを展開することなども検討する。

環境省は大人用紙おむつが一般廃棄物に占める割合が高齢化などを背景に20年の5%から30年には7%程度に増えると推計している。再利用を推進するプロジェクトも進めている。ユニ・チャームは22年には一部の病院や介護施設などでリサイクルした紙おむつを導入している。

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