埼玉りそな銀行は29日、中小企業を手厚く支援するため、埼玉県中小企業診断協会(さいたま市)と包括連携協定を結んだ。同行が顧客企業を紹介し、協会が経営改善計画の策定支援にあたる。最終的には企業の資金繰りの改善、人材紹介などのサポートにつなげる。

埼玉りそな銀行は埼玉県中小企業診断協会と包括連携協定を結んだ(29日、さいたま市)

埼玉県中小企業診断協会は、全国で3番目に多い700人超の会員が所属する組織で、企業の事業再生や経営改善、事業承継、創業など幅広い支援を展開している。県内の金融機関と同協会が包括連携協定を結ぶのは初めて。両者で企業の販路開拓についても支援する。協会の知見を生かした研修を行員向けに開催し、行員のスキルアップにもつなげる。

埼玉りそな銀行は近年、顧客企業との面談を通じて成長支援から転廃業に至るまで、ワンストップの支援に注力している。足元では物価高や円安、人手不足などを背景とした中小企業の倒産が全国的に増加しており、課題解決策を拡充するために協定に至った。

同行の福岡聡社長は「この先の難しい局面を乗り切る上で、個々の企業と金融機関の経営資源や情報だけでは限界があり、あらゆるところと『つながっていく世界』が大事になる。連携を通じて経営改善支援、再生支援のスピードを上げていく」とコメントした。

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