NECが30日発表した2024年4〜6月期連結決算(国際会計基準)は、最終損益が58億円の赤字(前年同期は73億円の赤字)だった。航空宇宙・防衛事業が好調だった一方、持ち分法適用会社の株式譲渡に伴う減損損失が発生した。

売上高にあたる売上収益は前年同期比2%減の6902億円だった。主力のIT(情報技術)サービス事業はデジタルトランスフォーメーション(DX)の需要を追い風に伸びたものの、前期に日本航空電子工業を連結対象から外した影響を補えなかった。

営業損益は45億円の黒字(前年同期は81億円の赤字)だった。4〜6月期としての営業黒字は3年ぶり。開発の効率化や人件費の削減で、通信関連事業の採算が改善した。

持ち分法適用会社のNECキャピタルソリューションの一部株式を、10月にSBI新生銀行に譲渡する。譲渡に先立ちNECキャピタルの事業価値を見直し、111億円の減損損失を計上。営業段階までの黒字を維持できなかった。

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