LIXILの2024年4〜6月期連結決算は第1四半期では4年ぶりに最終赤字となった

LIXILが30日に発表した2024年4〜6月期連結決算(国際会計基準、継続事業ベース)は、最終損益が56億円の赤字(前年同期は1億4900万円の黒字)だった。4〜6月期での最終赤字は4年ぶりとなる。新築向けの売り上げ減少と海外事業の不調が響いた。

売上高にあたる売上収益は、前年同期比3%増の3698億円だった。国内事業は新築着工戸数の減少に伴って水回りや建材などの商品は販売が低調だったが、断熱窓やドアなどのリフォーム向け商品の売り上げが堅調で横ばいだった。

事業利益は83%減の6億3900万円だった。円安により原材料の購入費用が上昇しており利益を圧迫した。加えて、人件費や物流費などの増加も重荷となった。

海外事業ではインドや中東以外の需要が低迷している。人員配置の整理など構造改革コストの増加などの影響も受けた。米国では浴槽事業で競合他社よりも苦戦していると認める。一方、衛生陶器と水栓金具では市場シェアを伸ばしている。

25年3月期の通期業績見通しは売上収益が1兆5700億円、当期利益は80億円で従来予想を据え置いた。瀬戸欣哉社長は同日にオンラインで開催した決算説明会で「供給体制の整備と、大規模な構造改革を進めていく」と話した。ショールームの来館者数が増えていることから「下期に向けて期待が高まる」と言及した。

欧州で欧州中央銀行(ECB)が6月に利下げに踏み切ったことを受け、欧州事業は住宅設備などの需要回復の足がかりになるとみている。

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