帝国データバンクは31日、8月に642品目の食品が値上げされると発表した。主要食品メーカー195社を対象に調査した。前年同月(1197品目)と比べると46%減となり、8カ月連続で前年同月を下回る。平均の値上げ率も8月は12%と2024年で最も低くなったが、価格を据え置き内容量を減らす「実質値上げ」の動きもある。
分類別では「加工食品」が319品目と最も多い。輸入小麦のコスト増を背景に、製粉各社が家庭用パスタの乾麺などを一斉に値上げする。次いで多いのは「菓子」の128品目で、チョコレート原料となるカカオ豆の価格高騰により値上げが続く。ロッテはチョコレート「ガーナミルク」など74品を値上げする。
9月以降は冷凍食品やハム・ソーセージ製品、飲料などで値上げが予定されている。帝国データバンクは実質賃金の伸び悩みによって消費者の値上げ疲れの動きが強まっていると指摘し、「本体価格の引き上げから内容量の減量などによる価格据え置きへのシフトが食料品で目立ちはじめている」と話している。
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