イーライ・リリーの肥満症薬は販売好調が続いている=ロイター

【ニューヨーク=西邨紘子】米製薬大手イーライ・リリーは1日、同社の肥満症薬チルゼパチドについて、心不全の重症化リスクを軽減する効果が確認できたと発表した。心不全の肥満患者を対象とした後期の臨床治験でわかったという。

米国などを対象とした治験で、52週間にわたりチルゼパチドを投与したグループと、偽薬を投与したグループについて心不全の病状を観察した。チルゼパチドを投与したグループは偽薬を投与したグループに比べ、緊急受診や入院、心血管死など重症化のリスクが38%低かった。

チルゼパチドは米国などで肥満症薬(商品名「ゼップバウンド」)と糖尿病薬(商品名「マンジャロ」)として販売されている。減量にとどまらず、深刻な健康リスクにつながる心臓病などの症状改善に効果を示せれば、保険適用がひろがる可能性がある。

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