記者会見するKDDIの高橋誠社長(2日、東京都千代田区)

KDDIが2日発表した2024年4〜6月期連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比横ばいの1769億円だった。本業は堅調だったが、前年同期に適用された賃上げ促進税制の反動で法人税負担が増えた。デジタルトランスフォーメーション(DX)支援など法人向けや、金融・エネルギーなど非通信分野は堅調だった。

売上高は4%増の1兆3891億円、営業利益は4%増の2769億円だった。

営業利益の増加額(約103億円)の内訳をみると、非通信分野がけん引した。まず法人向けはDX関連が54億円の増益要因だった。あらゆるモノがネットにつながるIoTなどのDX支援やデータセンターなどが好調だ。金融・エネルギーは46億円押し上げた。電気料金値上げや契約者増が寄与した。グループのauじぶん銀行での預金残高や貸出残高も増えた。

主力の通信分野では、楽天モバイルなどからのローミング収入の減少が62億円の減益要因になった。楽天が自社での通信環境の整備を進めていることに伴いローミングの機会が減った。KDDIの自社ブランドでの通信ARPU(1契約あたりの月間平均収入)の合計は3706億円と1%増え、利益を約29億円押し上げた。

25年3月期通期については、従来予想(純利益で前期比8%増の6900億円)を据え置いた。

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