巨額の累積赤字が明らかになった官民ファンド「海外交通・都市開発事業支援機構」(JOIN)のあり方をめぐり、国土交通省は6日、有識者委員会の初会合を開いた。今後、JOINの存在意義や経営改善策を議論する。

 有識者委は、金融実務や海外プロジェクトなどに詳しい大学教授や企業の役員らでつくる。会合では「大きなリスクを伴うインフラ投資を官民ファンドが担うことの妥当性を議論すべきだ」といった意見が出た。また、官民ファンドが10年前に設立されたことを受け、「今の政府の戦略を踏まえた上で、官民ファンドのあり方を再定義する必要があるのでは」という意見もあったという。

 有識者委は今後、共同出資した民間企業などにヒアリングする。10月中に論点を整理し、年内をめどに最終報告をまとめるとしている。(益田暢子)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。