帝人は6日、2025年3月期の本業のもうけを示す事業利益(国際会計基準)が前期比5%増の230億円になる見通しだと発表した。従来予想(9%減の200億円)から30億円上方修正し、一転増益になる。リチウムイオン電池材料のほか、収益性の高い繊維製品の販売が伸びる。
売上高にあたる売上収益は5%増の1兆100億円を見込む。従来予想から350億円上ぶれる。医薬品のライセンス収入が減るが、自動車部品事業で値上げが浸透して収益の改善が進む。
同社は10月下旬に、上場子会社で電子コミック事業「めちゃコミック」を手掛けるインフォコムの株式を売却する予定だ。譲渡収入は約1300億円を見込む。最終利益の予想は未定とした。特別配当をする方針だ。
6日発表した24年4〜6月期の連結決算は、売上収益が前年同期比11%増の2553億円、純利益が2.1倍の44億円だった。樹脂やアラミド繊維、自動車部品が伸びた。
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