日本医師会は21日、医師偏在対策に向けた政府への提言をまとめた。医師が少ない区域での新規開業の支援策などが柱で、5〜10年間で一連の施策に取り組むための予算枠約1000億円を求めた。今後は厚生労働省の有識者検討会などで発信し、施策の実現をめざす。
松本吉郎会長は同日の記者会見で「もう一段ギアを上げて医師偏在対策に取り組み、地域医療の強化につなげていく」と述べた。2025年度の政府予算に盛り込むよう求めた。
提言した6つの施策には、医師が不足する地域での勤務希望者に対し、研修や現場体験を提供しながら全国から勤務先候補を紹介するマッチングサービスなどを盛り込んだ。
医師偏在を巡って政府は6月にまとめた経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)に、総合的な対策パッケージを2024年末までに策定すると明記した。今回の提言公表は政府での議論が本格化する前に、日本医師会としての姿勢を打ち出す狙いがあるとみられる。
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