日本郵船は2024年度後半にバイオ燃料の試験設備を千葉県内で稼働する。既存の液化天然ガス(LNG)船に積んでいた船舶エンジンを使い、バイオ燃料を使用した際のエンジンの動作や負荷を地上で調べられるようにする。今後のバイオ燃料の本格的な使用に備える。

26日にオンラインで開いた環境施策の説明会で千葉県内に「日本郵船テストエンジン場」を設けたことを明らかにした。投資額は非公表。アンモニア燃料船に改造するために商用船「魁(さきがけ)」から取り外したLNG燃料を使う船舶エンジンを活用する。船舶に適したバイオ燃料の原材料の検証や、船舶に導入する検討時間の短縮につなげる。

海運業界は脱炭素化で従来の重油に代わる代替燃料の使用機運が高まるが、日本郵船ではまだ試験的な使用にとどまり、バイオ燃料のみで運航する商船の実績はない。本格的な活用へ新設備で課題などを洗い出す。

日本郵船は23年度に「B24」と呼ばれる船舶用バイオ燃料を6000トン使用した。24年度は25倍の15万トンの利用を想定する。

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