「つながるクーポン」の利用イメージ=山形県西川町提供

山形県西川町は物価高騰対策として、5000円分の電子クーポン「つながるクーポン」を約1800ある全世帯に配り始めた。町が各世帯に配備したタブレットを通じて住民が取得する。町内の商店や飲食店、宿泊施設など約50カ所で、9月2日から同30日まで利用できる。

配布には国のデジタル田園都市国家構想交付金と県の地域経済活性化・物価高騰対策補助事業を活用する。1世帯あたり1000円券を5枚もらえる。住民は専用サイトにアクセスして、各世帯に割り振られたログインIDとパスワードを入力し、使う券と店舗を選んで利用する。

地域でのおカネの循環を盛んにする狙いもあり、利用可能な店舗に負担が発生しない仕組みにしている。ただ公共料金の支払いや電子マネーのチャージ、印紙やたばこ、処方箋による薬剤などの購入には使えない。

タブレット「つながるくん」は町内全域に配備した。防災・行政情報を町民にすばやく確実に伝えたり、災害発生時の安否確認に役立てたりする。今回の取り組みでもこの端末を有効活用する。

菅野大志町長はかねて「『つながるくん』を通じて蓄積した情報も生かし、町民一人ひとりの生活様式に合わせた最適な施策を打てるようにしたい」と話している。菅野氏は内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局での勤務経験がある。

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