報道向けに公開したJR西日本の観光列車「はなあかり」(29日、京都市)

JR西日本は29日、10月5日から運行する観光列車「はなあかり」の実車を報道公開した。3両編成の全席がグリーン車以上のランクで、京織物の座布団や出雲たたら製鉄の一輪挿しといった伝統工芸品を車内の装飾に使っている。土曜・日曜に運行し、12月までは敦賀(福井県)―城崎温泉(兵庫県)間を5時間で結ぶ予定だ。

「はなあかり」は中距離を結ぶ中価格帯の観光列車の位置づけ。季節ごとに異なるルートを走る予定で、10月から12月にかけては敦賀―城崎温泉間を2日かけて1往復する。グリーン車指定席の料金は片道1万640円(大人1人)。より上級で2人用半個室タイプのスーペリアグリーン車指定席で1万2840円(同)。

工芸品などをちりばめた上質な車内空間が特徴(グリーン車指定席)

沿線地域での交流を楽しむコンセプトで、10分以上停車する駅を4〜5駅ほど設けた。今回は麦わら細工の職人による車内での伝統工芸の解説や、宮津踊りの出迎えなども企画している。改札外に出て近くの道の駅でお土産の購入や名産品の試食もできるという。

JR西日本は現在10種類以上の観光列車を展開している。鉄道マーケティング部長の岡田学氏は「北陸新幹線の終点である敦賀から若狭・丹後を結ぶ新しい観光ルートを提案したい」と述べた。

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