医薬品卸のバイタルネット(仙台市)は医師、薬剤師、患者を対象としたチャットツールと教育プログラムを盛り込んだウェブアプリを開発し、提供を始めた。東北大学との共同開発で、慢性の炎症や潰瘍により下痢、腹痛に悩まされる炎症性腸疾患(IBD)の医療体制を強化する狙いがある。

薬剤師が患者と主治医の間に入り、医師の業務負担などを促す

アプリは薬剤師が患者と主治医の間に入り、患者と主治医は直接やりとりをしない形だ。薬剤師はアプリ機能の教育プログラムで学習することで、処方箋の情報から病状判断が一定程度可能になる。医師の処方意図に基づいた服薬指導ができ、患者の待ち時間短縮や医師の業務負担の軽減につながるという。

医療機関と患者は無料で利用できる。当面は薬局も無料で利用できるようにして、いずれ有償に切り替える。現在提携する病院は東北大学病院のみで、宮城県内の薬局への導入を進める。今後、提携する病院を増やして宮城県外の薬局にも拡大する方針だ。アプリの利用状況を踏まえ、IBD以外の病気にも対応するようアプリ開発を進める。

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