奈良県は24日、奈良市の近鉄奈良駅前にある県中小企業会館と旧奈良商工会議所会館の跡地を一体開発する事業の優先交渉権者に、JR東海グループを選んだと発表した。JR東海グループは米ホテル大手ハイアットと提携し、高級ホテルを建設する。開発予定地は東大寺や興福寺など世界遺産をのぞむ奈良観光の玄関口に位置する。敷地面積は約3300平方メートルで、ホテル内には奈良の文化や産業に触れることができる空間も設ける。

事業者は公募型プロポーザル方式で選定した。今後基本協定を結んだうえで売買契約を実施し、今夏の引き渡しを予定する。県は売却から8年以内の開業を条件としている。事業コンセプトは「Being NARA Neighbors!」とし、奈良観光のリピーターになってもらい、魅力を国内外に発信する循環づくりを目指すとしてる。ホテルを起点・中継点とする旅行プランを提案し、県内各地への周遊を促すという。

県中小企業会館(奥)と旧奈良商工会議所会館(手前)の跡地を一体開発する(奈良市)

同日の記者会見で奈良県の山下真知事は、JR東海がこれまでも奈良への誘客キャンペーンを展開してきたことなどを踏まえ、「首都圏から送客する力や、奈良の魅力を発信する力を持っている」と期待した。

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