厚生労働省は5日、7月分の毎月勤労統計調査(速報)を発表した。物価の影響を考慮した働き手1人あたりの「実質賃金」は前年同月より0.4%増え、2カ月連続でプラスとなった。大きな要因はボーナス(賞与)の大幅増で、今後もプラスが維持されるかは予断を許さない。

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 労働者が実際に受け取った「名目賃金」にあたる現金給与総額は、3.6%増の40万3490円だった。実質賃金の計算に使う7月の消費者物価指数(持ち家の帰属家賃を除く総合)は3.2%上がったが、この物価上昇分を差し引いた実質賃金もプラスとなった。

 現金給与総額のうち、基本給などの所定内給与は2.7%増の26万5093円、賞与を含む「特別に支払われた給与」は6.2%増の11万8807円だった。

 現金給与総額を就業形態別にみると、フルタイムの一般労働者は3.6%増の52万9266円、パートタイム労働者は3.9%増の11万4729円だった。

 厚労省の担当者は「物価は高止まりしており、ボーナスの影響が減る来月以降プラスが続くかは不透明。引き続き物価の動向を注視する」と話す。(宮川純一)

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