JR貨物は11日、列車の車輪に車軸を通す作業で、日本産業規格(JIS)で定められた基準値を超える圧力をかけていたのにデータを改ざんするなどの不正があった問題を受け、全ての貨物列車の運行を停止したと発表した。11日中の運行再開を目指して安全確認を急ぐ。貨車1両当たりの積載量を増やすなどして、物流への影響を最小限に抑えるとしている。
国土交通省は11日、鉄道事業法に基づきJR貨物を立ち入り検査した。輪西車両所(北海道室蘭市)、川崎車両所(川崎市)、広島車両所(広島市)に立ち入った。安全管理体制を調べ、行政処分や指導を検討する。
JR貨物によると、不正を確認するなどした機関車4両と貨車560両のほかに、新たに貨車300両でも不正の可能性が判明した。不正がなかったことが確認できた貨物列車から順次、運行を再開する方針だ。
JR貨物の犬飼新社長は東京都内で記者会見し、陳謝した。「作業員の認識が甘く、不正行為につながった。重く責任を感じている。原因究明と対策に注力する」とも語った。(共同)
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。