三菱重工業は量産型の二酸化炭素(CO2)回収装置を開発した。装置の90%以上をモジュール(部品)化したことが特徴で、現場に据え付ける際の建設作業を減らし溶接工事もほとんどなくした。1日当たり1〜200トンまでのCO2排出量に合わせた装置を簡単に組むことができる。CO2回収装置は実証段階から実用向けにフェーズが移りつつあり、手軽に導入できるようにし普及を目指す。
製品名は「CO2MPACT(コンパクト)フルモジュール」。従来のCO2回収装置は受注生産で顧客の工場や施設に応じたオーダーメードになるため、現地で大がかりな建設作業が必要となるなど導入に時間やコストがかかることが課題になっていた。
新製品は事前に工場でつくったモジュールを組み合わせる方式で、簡単に輸送し設置できる。溶接作業も受注生産型に比べて95%少なくなる。これまで投入していたCO2回収能力が1日当たり0.3トンで実証試験向けの「CO2MPACTモバイル」と合わせ、大手から中小までより多くの企業への導入を目指す。
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