小松ウオール工業は25日、石川県加賀市に約95億円を投じ新工場を建設すると発表した。新規設備を導入するほか、同県小松市の工場から生産ラインを一部移設し可動式間仕切りの生産能力を最大で50%引き上げる。
同日、2024年3月期の決算会見の場で加納慎也社長が明らかにした。新型コロナウイルス禍の収束で、落ち込んでいたオフィスなどへの投資が首都圏や大阪などで進んでいるという。加納社長は「万博などのイベントも控えており、建築業界の期待は活況。それに対してどれだけ応えていくかという中での投資」と話した。
新工場は25年2月に建設を始め、26年6月に完成予定。研究開発棟も入る予定で、新規製品の開発にも力を入れる。小松市の工場でライン移設後に空いたスペースは製品の保管庫として使い、製品を円滑に出荷できる体制も整える。
25日発表した24年3月期の単独決算は、税引き利益が前の期比71%増の27億円だった。オフィス向けの可動式間仕切りが好調だったほか、価格転嫁による単価上昇も寄与した。25年3月期の単独税引き利益は前期比3%増の28億円を見込む。
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