スズキが25日発表した2023年度の四輪車生産・販売・輸出統計(速報値)で、世界生産は22年度に比べ2%増の326万5203台だった。プラスは3年連続。日本国内が半導体不足の緩和による生産回復で伸びたほか、主力のインドが過去最高の生産台数となり一部の海外での不振を補った。
世界生産のうち日本国内は6%増の101万1257台と2年連続で増えた。22年度までは半導体不足の影響から一部の工場で操業停止があったが、半導体の供給状況が改善し生産台数を伸ばした。
海外は微減の225万3946台だった。主要国別ではインドが3%増の198万3851台、欧州拠点のハンガリーが10%増の15万6380台と大きく伸びた。一方でパキスタンは政府の輸入規制で部品調達が滞り74%減と低迷。市況が落ち込んでいる東南アジアでタイが54%減、インドネシアが31%減と不振だったことも響いた。
世界販売は6%増の316万7908台と、3年連続でプラスとなった。日本国内で投入した軽四輪車「スペーシア」や登録車「スイフト」といった新型車の効果に加え、生産が回復したインドや欧州で出荷を伸ばした。
日本からの完成車や現地組み立て用部品の輸出は2%減の23万2164台と、2年ぶりのマイナス。パキスタンでの組み立て生産低迷などが影響した。
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