中国向けが多かったホタテ輸出などが大幅に落ち込んだ(6月、北海道函館市)

北海道がまとめた2024年1〜6月の食品輸出額は277億円で、前年同期に比べ39%減った。東京電力福島第1原子力発電所の処理水放出に反発し中国が日本産水産物の輸入を停止した影響で、前年同期に全体の8割超を占めた水産物や関連加工品が大幅に減少したことが響いた。

品目別では、水産物・水産加工品が46%減の203億円だった。特に輸出額が大きかったホタテガイは133億円と半減した。米国や東南アジア向けの輸出は大幅に伸びているものの、中国禁輸による減少分を補いきれなかった。サケ・マスは38%減の23億円、ナマコは4割減の21億円。

農畜産物や関連加工品は27億円で6%増えた。コメが26%増の6億円強。香港や台湾への牛乳輸出が好調だったミルク・クリームは5億円と14%増加した。その他の加工品全体では7%減の48億円となった。中国向けの加糖飲料が減少し、水・清涼飲料水は7億円強と4割近く減少した。

国・地域別では東南アジア諸国連合(ASEAN)向けが86%増の101億円、米国は75%増の43億円、韓国が89%増の14億円だった。輸出先の多角化が進んでいるものの、なお中国向け輸出の減少をカバーしきれていない。

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