4足歩行ロボットがトンネル内を3Dスキャンし、データを送信した(4日、北海道八雲町)

KDDIと鉄道建設・運輸施設整備支援機構、清水建設などは4日、4Gの通信エリア化した北海道新幹線のトンネル建設現場を報道公開した。米スペースXの衛星通信サービス「スターリンク」を活用した。遠隔での施工管理などに取り組めるようになり、業務の効率化が期待される。

トンネル内での通信環境はWi-Fi機器で構築されてきたが、必要な機材数が多く設置やメンテナンス作業が煩雑になる課題があった。スターリンクを使うと、Wi-Fiより設置機器数を減らせるほか、費用は3分の1程度に抑えられる。通信エリアが広がり、通信の安定性も高まるという。

4日の報道公開では、3次元空間を点の集合体で正確に再現できる「3D点群データ」の送信デモンストレーションを実施した。データ量は多いが、KDDI総合研究所(埼玉県ふじみ野市)のデータ圧縮技術とスターリンクによる通信を組み合わせ、リアルタイムで送信した。今後は建設機械の遠隔操作など、現場のさらなるデジタルトランスフォーメーション(DX)化を目指す。

トンネル内にスターリンクのアンテナを設置し、掘削している最先端部まで通信できるようになった(4日、北海道八雲町)

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