キリンビールは7日、主力の缶チューハイ「氷結」シリーズで、廃棄予定のポンカンを使った商品を22日に発売すると発表した。高知県産のポンカンで、表面に陥没や褐変が発生し青果として販売できない規格外の果実を使う。18万ケース(1ケース350ミリリットル24本換算)の販売を目指し、20万個の果実ロスの削減につなげる。
廃棄予定の果物を原料に使った「mottainaiプロジェクト」の第2弾に「氷結 mottainai ぽんかん」を期間限定で販売する。コンビニ想定価格は350ミリリットル缶が179円。
ポンカンは収穫時期の初冬で、気温10〜15度で雨が降ると、表面に特有の症状や傷が起こりやすい。出荷ができない規格外品とならないように、収穫時期を早めるなどの対策もしているが、年間収穫量の1割ほどにあたる50〜60トンが廃棄されるという。キリンビールは規格外のポンカンをJA高知県から調達する。
氷結は40〜50代が主な購買層となっているが、今回のプロジェクトを通じて社会貢献に関心のある20〜30代の若年層も開拓する。販売1本あたり1円を農家に寄付する。約400万円の寄付目標を掲げる。
キリンビールは同日、プロジェクト第1弾商品「氷結 mottainai 浜なし」で約3万4000個の果実ロスの削減ができたと発表した。横浜市の特産物「浜なし」の規格外品を使った商品で、5月から販売していた。
プロジェクト第1弾と第2弾で合わせて約40トンの果実ロス削減につなげる。今後別の果実原料を使った第3弾商品も販売するという。27年には150トンのロス削減につなげる。
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