22日に新発売される「キリン 氷結mottainai ぽんかん」=同社提供

 キリンビールは7日、規格外で廃棄される果物をチューハイの原料として商品化する「氷結mottainaiプロジェクト」の第2弾として、高知県産のぽんかんを使った商品を発売すると発表した。22日から全国のスーパーやコンビニなどで販売される。

 「キリン氷結」は2001年の誕生以来、約100種類の果物を活用し、約500商品を展開してきた。原料を提供する果実農家が、規格外の果物を大量に廃棄せざるを得ない課題を抱えていることから、その解決に寄与したいとプロジェクトを立ち上げた。

 5月に発売された第1弾「氷結mottainai浜なし」は、「おいしさ」と「社会性のあるコンセプト」が若年層の間でも話題となり、同社が過去3年間で発売した氷結限定品約20種の中で出荷実績1位となった。捨てられずに済んだ浜なしは約3万4000個に及んだという。

 同社はこのプロジェクトによって、27年には年間150トンの廃棄果実の削減を実現したい考え。売り上げ1本につき1円を生産者に寄付する取り組みも行っており、第1弾分として約600万円を送った。

 また、環境分野で初のノーベル平和賞を受賞したワンガリ・マータイさん(1940~11年)が提唱し、毎日新聞社が推進するMOTTAINAIキャンペーンとも連携。売り上げの一部をキャンペーン事務局を通じて、マータイさんがケニアで創設した植林活動「グリーンベルト運動」に贈っている。【高木諭】

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