値下げ販売の強化などで粗利率が悪化した

ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(USMH)は8日、2025年2月期の連結最終損益が9億円の赤字(前期は10億円の黒字)になる見通しだと発表した。従来予想は18億円の黒字で、一転して最終赤字となる。最終赤字は15年の同社発足以来初めて。

カスミやマックスバリュ関東などの傘下スーパーで加工食品を中心に値下げ販売を強化したことで粗利率が想定を下回る。子会社で外形標準課税の税率が変更となり税負担が増えることも響く。11月30日に統合を予定しているいなげやの影響は通期の業績予想に織り込んでいない。

売上高に当たる営業収益は前期比3%増の7275億円、営業利益は15%減の59億円を見込む。従来予想をそれぞれ176億円、26億円下方修正した。値引き販売などにより既存店客数は回復傾向にあるが、消費者の節約志向の高まりで買い上げ点数が伸び悩む。人件費や販促費の増加も重荷となる。セルフレジや電子棚札の導入を広げ効率化を進めるが、補いきれない。

あわせて発表した24年3〜8月期の連結決算は、営業収益が前年同期比2%増の3583億円、最終損益が21億円の赤字(前年同期は3億8400万円の黒字)だった。

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